2年前から「アンバウンド・グラベル」のオフィシャルスポンサーを務める、日本を代表するグローバルタイヤメーカー、アイ・アール・シーの田中さんに、アメリカ最大のグラベルレースイベント「アンバウンド・グラベル」について詳しくお聞きしました。
アンバウンド・グラベルは、アメリカ最大規模のグラベルロードレースです。
広大な自然の中を走破するこのレースは、多くの挑戦者を魅了しています。
舗装されていない未舗装の道路を使うグラベルレースならではの過酷なコース設定と、美しい景観が参加者を虜にしています。しかし、このイベントへの参加は、日本からではなかなか難しいものがあります。それでも、その魅力は計り知れません。
今回は、「アンバウンド・グラベル」がどのようなレースで、どのようなイベントなのかを、初めての方でも興味を持っていただけるように、分かりやすく解説します。
この記事を通じて、あなたもアンバウンド・グラベルの世界に足を踏み入れてみませんか?
アンバウンド・グラベルについて
アンバウンド・グラベルは、アメリカのイベント会社ライフタイム(LIFE TIME)社が主催する人気のサイクルレースイベントで、エンポーリア街全体がアンバウンド・グラベル一色になります。
シーズン中に開催されるグラベルレースの中でも、特に200マイル(約320km)の部門は、ロード選手やMTB選手も参加し、世界中から注目を集めています。プロのカテゴリーでは年間チャンピオンを決めるほどの重要なレースとなっています。
参加者数も5,000人を超えるなど、大規模なイベントとなっています。
また、イベント前の木曜日と金曜日は、参加者や観客が楽しめるようにエキスポが開催されています。
オフィシャルスポンサーの立場について
日本を代表するグローバルタイヤメーカー、アイ・アール・シーは、2年前からオフィシャルスポンサーとして参加しています。通常よりも広い4エリアほどのスペースでブースを出展しています。
また会場外にあるBARでは、iRC色に染めてイベントを盛り上げる取り組みを行っています。
日本の道にはない⁉︎砂利道の公道にも名前がある
アンバウンド・グラベルは、アメリカの広大な大地で行われるサイクルレースです。日本とは異なる環境や地形が、参加者にとって特別な体験を生み出しています。砂利道の公道には個別の名前が付けられています。 車のナビでも「◯◯ストリート」と表示され、日本の田舎道とは一線を画しています。
グラベルライダーとして速い選手が台頭を現す
近年では、グラベルライダーとして速い選手が台頭を現してきました。これまでロードやMTBで活躍した選手も参加していましたが、グラベルレースに特化した選手が台頭するなど、この競技の発展が見られます。アメリカならではの広大なグラベルロードが、日本とは異なる競争環境を生み出しているのだと考えられます。また、エリート選手のカテゴリーでは、ヘリコプターが飛んで生中継するほどです。各メーカーも「アンバウンド・グラベル」のイベントにプロモーションに力を入れているのが分かります。
日本のロードレースのファンも魅了するプロ選手の戦略
今回の「アンバウンド・グラベル」では、女子のレースが非常に興味深い展開を見せていました。最終的に残った9名が集団スプリントを行う場面は、大変興奮しました。インスタグラムでの生配信もあり、視聴者数も多かったです!
参加者のグラベルタイヤの幅はどのくらい?
約50台の自転車を調査したところ、タイヤの幅は大半が40Cから47Cでした。車種については、グラベルロードバイクを選んだ参加者が多く、マウンテンバイクを選んだ参加者は少なかったです。コースは基本的に平坦で、短い距離の登りが多いため、マウンテンバイクよりもグラベルロードバイクの方が有利なコース設定となっています。今年からTTバーは禁止となっています。
現地の気温や気候は⁉︎
日本の気温感覚に近いです。気候は乾燥しており、湿度が低いです。基本的に半袖でも過ごせますが、飛行機の中や現地のスーパーは冷房の効いているので、さらに一枚上着があるといいです。また、雨対策として雨具の準備もあるといいでしょう。
参加者の男女比は⁉︎
日本のグラベルロードレースと比べると、アメリカの「アンバウンド・グラベル」では女性の参加者も多く見受けられます。男女比は男性が6割、女性が4割程度くらいに見受けられました。
走行時の服装は⁉︎
走行距離によって適切な服装が異なることがわかります。短距離の25マイルや50マイルの部門では、タンクトップやサンダルといったカジュアルな服装の参加者も多数見られます。一方で、100マイル以上の長距離部門では、空気抵抗を考慮してサイクルジャージを着用している人が多数派になります。会場全体を見渡すと、サイクルジャージを着用している参加者が圧倒的に多かったです。
イベント時の食事や補給は、どんな感じですか⁉︎
レース中はエイドステーションでの食事や補給が基本となります。また、参加者自身で用意した飲料や補給食も活用しながら完走を目指します。厳しい規制はないものの大きな道にはスタッフがいます。道沿いの観客からコーラなどを差し入れで飲むこともあります!
渡航費や宿代、食費などのトータルコストは⁉︎
アンバウンド・グラベルに参加するには、渡航費用がかかることが大きな障壁となっています。
航空券の価格は大きく変動しますが、現在のレートでは往復の渡航費だけで40万円〜50万円程度必要となります。
さらに、宿泊費や現地での食事代、レンタカー代などを含めると、トータルで60万円以上が見込まれます。
アンバウンド・グラベルへの参加を検討する際は、こうした渡航費用とトータルコストを事前によく見積もっておく必要があります。ただし、アメリカ旅行の機会としても捉えることができれば、費用対効果は高くなるかもしれません。
渡航費用の課題はありますが、アンバウンド・グラベルへの参加を検討する価値は十分にあると言えます。
野生動物は居ましたか⁉︎
牛がいました。すごく広大な土地なのに、なぜか柵の周りに集まっていました(笑)
現地の食事はどうでしたか⁉︎
また、本場のステーキは最高でした。 駐在している人にステーキは絶対に食べておくといいと言われ、放牧されている雄大なアメリカの大地でストレスなく育った牛の味わいが格別でした。
ブリトーやタコスが楽しめました。 タコスは2ドル、ブリトーは10ドル前後でした。ブリトーは日本の太巻きのような大ボリュームでした。
フルーツは日本と同じくらいの値段で量は3倍くらい入ってるので、初日に買ってしまえばとてもお得に食べ切れます。アメリカンチェリー、ブラックベリー、ラズベリーといったベリー系が豊富でした。
また、水はスーパーで購入して飲むようにしていました。
今後、「アンバウンド・グラベル」に参加したいと思っている人にアドバイスをお願いします
鏃(やじり)のような尖った石が多いため、事前に空気圧、タイヤ幅、タイヤのトレッドパターンを考慮した対策をお勧めします。また、日本から持ち込める自転車関連のアイテムは限られています。そのため、どのように効率よく対応するかを事前に計画することをお勧めします。
会社概要
- 社名:井上ゴム工業株式会社
- 創立:1926年(大正15年)
- 本 社:〒450-0003 名古屋市中村区名駅南2丁目13番4号
- 公式サイト:https://www.irc-tire.com
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