日本企業が本気で作ったエコなグラベルバイク!!世界初100%リサイクルアルミ材とアルミホットスタンプ技術を使った「ZEEN WIND(ジーンウインド)」について開発担当者に聞いてみた【試乗インプレッションあり】

今回は日本の自転車総合メーカー ホダカ株式会社が、100%リサイクルアルミ材とアルミホットスタンプ技術を使った自転車フレーム作りの実現が世界初となります。

 

製造時のCO2排出量は新地金由来のアルミ材と比べ最大97%削減されます。

 

更に電気を大量に使う溶接を最小限に抑え、接着とリベットを使うことで製造上でもCO2削減に繋げています。

 

開発担当者であるホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さんにお話をお伺いしました。

 

また、ホダカ株式会社の自社開発ブランドの1つでもあるNESTO(ネスト)の自転車を愛用している、自転車界で活躍中の今田イマオさんには今回、特別に「ZEEN WIND(ジーンウィンド)」を試乗していただきました。

 

動画はこちら

ホダカ株式会社とは

日本の自転車総合メーカー ホダカ株式会社 今田イマオ取材

1972年7月に設立した総合自転車メーカー。今年7月に設立50周年を迎える。

 

【自社開発ブランド】

スポーツバイクブランド

  • Khodaabloom
  • NESTO
  • THIRDBIKES

シティバイクブランド

  • Marukin

パーツ&アクセサリーブランド

  • P&P COMPONENTS
  • BANANA WORKS

自転車芸人 安田大サーカス団長安田さん等数々のブランドアンバサダーとともに自転車文化の発展を目指す。

1.世界初のグラベルバイクZEEN WIND(ジーンウィンド)何が世界初なのか!?

世界初の技術 日本のグラベルバイクZEEN WIND(ジーンウィンド)
世界初100%リサイクルアルミ素材を使用したスポーツ自転車で、グラベルバイク「ZEEN WIND(ジーンウィンド)」:Photo今田イマオ
ワークマン公式アンバサダー 今田イマオ
ワークマン公式アンバサダー 今田イマオ
雀部さん、よろしくお願いします!!早速ですが、今回開発したグラベルバイクZEEN WIND(ジーンウィンド)は、いったい何が世界初なのか教えてください。

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
イマオさん、よろしくお願いします。100%リサイクルアルミ材とアルミホットスタンプ技術を使った自転車フレーム作りの実現が世界初となります。この度、株式会社日立ハイテクと株式会社エイチワンとの協業により実現することができました。

今田イマオ
今田イマオ
アルミホットスタンプ技術!?

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
はい、アルミホットスタンプ技術です。アルミホットスタンプ技術は、アルミ板を加熱してプレスと同時に急速冷却する技術です。熱間でプレスをするため、化学成分や不純物を比較的多く含むリサイクル由来の材料であっても1回のプレス工程で立体的な形状が可能となります。また急速冷却により材料強度が増すため、自転車フレームに必要な強度確保が可能となりました。製造は自動車サプライチェーンを担うエイチワンが担当しました。また、同社の自動車部品由来の技術やノウハウ、自動化設備を自転車づくりに組み込むことで、国内生産が実現でき量産化も可能です。

日本企業同士で作ったグラベルバイク
株式会社日立ハイテク(以下、日立ハイテク)、株式会社エイチワン(以下、エイチワン)との共創プロジェクトで開発した環境負荷の少ない資源循環型製品。
今田イマオ
今田イマオ
日本企業同士で手と手を取り合って、また他業種で共同開発したってところも夢がありますね!!

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
また、使用した100%リサイクルアルミ材は車のアルミホイールスクラップを原材料とするアルミ板から作られました。製造時のCO2排出量は新地金由来のアルミ材と比べ最大97%削減されます。更に電気を大量に使う溶接を最小限に抑え、接着とリベットを使うことで製造上でもCO2削減に繋げています。

今田イマオ
今田イマオ
すごい!!自転車ってエコな乗り物なのに、さらに環境に配慮して作られたグラベルバイクなんですね!

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
イマオさんのおしゃった通りで、自転車はそれそのものがエコな乗り物ですが、当社では自転車をエコな素材から作りたいと考えていました!!

2.開発のきっかけを教えてください

今田イマオ
今田イマオ
そもそも、開発のきっかけは何だったんですか!?

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
自転車は移動手段として電気もガソリンも使用しない究極にエコな乗り物ですが、その自転車本体ももっと環境に優しい素材で作れれば更に究極な乗り物になるのではないかと考えておりました。 偶然にも弊社に日立ハイテク様から電話があり、リサイクルアルミ材とホットスタンプ技術で自転車を作ることができないかという問い合わせが来たことがきっかけとなります。

今田イマオ
今田イマオ
ご縁がきっかけで、今回のグラベルバイクZEEN WIND(ジーンウィンド)が誕生したんですね!!

株式会社 日立ハイテク

株式会社 日立ハイテク グラベルバイク共同開発

株式会社日立ハイテク(ひたちハイテク、英: Hitachi High-Tech Corporation.)は、東京都港区に本社を置く日立グループの企業。

 

「電子線技術」を集約・強化して、半導体統合ソリューションの提供、新材料・バイオ等の新アプリケーションを創出している。

 

微細化や省電力などのニーズに応える電子デバイス製造において、世界トップシェアの測長SEM、高精度な超微細加工を実現したプラズマエッチング装置をはじめ、プロセス製造装置・評価装置、さらに幅広い研究分野で活躍する電子顕微鏡を加え、日立ハイテクのコア技術を活用したソリューションを提供する。

 

半導体メーカーとの共同研究開発などにより、世界トップレベルのソリューションを提供している。

株式会社エイチワン

株式会社エイチワン(H-One Co., Ltd.)は、埼玉県さいたま市大宮区に本社を置く自動車部品などを製造、販売するメーカーである。本田技研工業の関連会社。

3.開発で苦労した点やこだわりポイントを教えてください

「ZEEN WIND(ジーンウィンド)」開発について
今田イマオ
今田イマオ
アルミホットスタンプ技術を使って、フレームを作ると言うところが大きなポイントだと思いますが、開発にあたり苦労した点やこだわったポイントを教えてください。

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
コンセプト立案に時間がかかりました。プレス加工は成形の自由度が高く、立体的であるため、フレームデザインとジャンルを絞りこむのが非常に難しかったです。製造上では強度の解析による修正を繰り返し、金型もデザインをできる限り再現するために何度も修正を繰り返しました。

今田イマオ
今田イマオ
フレーム全体の作りもそうですが、初めて見るようなフレーム形状で驚いてます。また、人が安全に乗れる乗り物として、強度含めて安全性を高めるって大変なことですよね。

4.クロスバイクやロードバイクではなくグラベルバイクにした理由を教えてください

今田イマオ
今田イマオ
今回、すごく気になったのはクロスバイクやロードバイクではなく、世界的にもトレンドのグラベルバイクを選んだ理由はなですか!?

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
プレスでフレームを作ることがパイプで作るよりもどこか懐かしくあり、メカメカしさが出るため、早く走るというよりは見た目のインパクトとワクワク感を想像したときにグラベルバイクが頭に浮かびました。 この自転車に乗って遊びに行った時、旅に出掛けたときを想像することで、自由と拡張性というキーワードに繋がっていきます。 見て、乗って、走って楽しめる、実用性を兼ね揃えたグラベルバイクを目指しています。

今田イマオ
今田イマオ
ワクワク感を想像したときにグラベルバイクが頭に浮かんだって素敵ですね!!グラベルバイクってワクワク感、ドキドキ感しながら舗装路では感じることなかった未舗装路の世界へと導いてくれますよね。実際にZEEN WIND(ジーンウインド)乗ってみたくなりました。

5.「ZEEN WIND(ジーンウインド)」という名前の意味や由来を教えてください

世界初のグラベルバイクZEEN WIND(ジーンウインド)の意味や由来
出典:写真 HODAKA公式サイトより
今田イマオ
今田イマオ
ZEEN WIND(ジーンウィンド)の名前の意味や由来を教えてください!!

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
実は「ZEEN(ジーン)」という名前は、コーダーブルームよりも前に当社が展開した初めてのスポーツバイクブランドが由来となっています。

今田イマオ
今田イマオ
そうだったんですか!!

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
アルファベットの最後に来る「Z」はこれ以上無いことを意味し、「ジーン」は「神(ジン)」との意味も込められており、究極を意味します。 今回は、このZEENを更に進化させ「WIND」をつけております。自転車に乗れば誰もが風を感じられること日本中、世界中に旋風を巻き起こす製品になるという思いがこもっています。

6.「ZEEN WIND(ジーンウインド)」の特徴を教えてください(価格、重量、剛性、振動吸収性など)

出典:写真 HODAKA公式サイトより
出典:写真 HODAKA公式サイトより
今田イマオ
今田イマオ
そのほかに価格や重量、剛性、振動吸収性など教えてください!!

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
現在、価格は未定です。重量はフレーム単体で約2kg、完成車で約12kg(いずれもコンセプトモデル)です。量産時の重量は未定となっておりますが、更に軽量化を目指しています!!縦剛性は強く、横剛性はやわらかいので見た目の特殊さとはうらはらに振動吸収性は高く、非常に良い乗り心地に仕上がっています。

7.話題のグラベルバイク「ZEEN WIND」乗ってみた!!

今田イマオ
今田イマオ
乗った瞬間の印象は「あっしっかり剛性ある」と感じました。使用タイヤも太くエアボリュームもありましたが、踏んだ感じ力が逃げるような感覚はなく、また硬すぎず乗り心地の良いグラベルバイクでした。特殊なフレーム形状からは想像もつかないような安定性がありました。今回の試乗コースが短かったので、少しハードなグラベルシーンで舗装路と未舗装路の区間を乗り比べたくなりました。

8.どんな人に乗ってもらいたいですか!?

出典:写真 HODAKA公式サイトより
出典:写真 HODAKA公式サイトより
今田イマオ
今田イマオ
ちなみにどんな人に乗ってもらいたいですか!?

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
そうですね。日本中、世界中の人に乗ってもらいたいです!

9.最後になにかあれば一言お願いします

ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
ホダカ株式会社 企画開発部 雀部庄司さん
自転車を進化させることはまだまだ可能だと感じました。日本の自転車市場は自動車市場とは違って海外ブランドが多いです。今回の自転車フレームは完全Made in JAPANとなっており、将来的に日本ブランドの自転車が日本中で走ることを目指しています。また日本の技術・ものづくりで世界を驚かせることができるように、必ず量産化を実現したいと考えております。

今田イマオ
今田イマオ
本日は色々教えていただき、ありがとうございました!!私自身、個人的にも

ホダカ株式会社(自社開発ブランド)バイクを紹介

ケシキ ツーリング

KHODAABLOOM ( コーダーブルーム ) グラベルロード KESIKI TOURING ( ケシキ ツーリング ) ダークグリーン
KHODAABLOOM ( コーダーブルーム ) グラベルロード KESIKI TOURING ( ケシキ ツーリング ) ダークグリーン

特徴

一生忘れない景色を見に行こう。人生が変わる体験をKESIKIで。

  • 走る場所を選ばないオールロード 幅が太めのタイヤと、堅牢なフレームを備えたKESIKI は走る場所を選ばないオールロードバイク。タイヤは27.5 × 1.75 と幅広で、安定感に優れているだけでなく快適性を提供する。
  • 現代人にフィットさせたニュージオメトリー 身長に比較して腕や脚が長くなってきている現代人にフィットさせたニュージオメトリーを採用。日本人に最適化したバイクでより乗りやすく、楽しいサイクリングを演出する。
  • 拡張性に優れたプラットフォーム的バイク KESIKI は多様な使用シーンを想定して、キャリアなどを取り付けるダボ穴を各所に備えている。拡張性に優れていることから、購入後のカスタムも幅広く対応しており、あなたの理想を形にして個性的な一台を作ることができる。
  • 制動力の高いディスクブレーキ 操作性に優れ、ブレーキング性能が高いディスクブレーキをKESIKIに搭載。雨でも制動力が落ちにくいのでサイクリングだけでなく、街乗りにも対応している。

ガベルフラット

NESTO ( ネスト ) グラベルロード GAVEL FLAT ( ガベル フラット ) マット ブラック
NESTO ( ネスト ) グラベルロード GAVEL FLAT ( ガベル フラット ) マット ブラック

特徴

  • 拡張性に優れたフレーム&フォーク フレームに4箇所、フォークに2箇所のボトルゲージ台座を装備。 ダウンチューブ表のボトルゲージ台座は3つ穴でボトルケージ取付位置が選択可能。 内装ドロッパーシートポスト対応フレーム。
  • 快適性向上機構『FLEXOR(フレクサー)』を採用 シートステー、チェーンステーに縦方向にしならせる扁平加工を施し、柔軟に路面に対応させることで振動吸収性と快適性が向上。
  • クラス最軽量のグラベルロードをベースとしたフラットバーモデル フレームには質量剛性比に優れる6061アルミを採用し、溶接部に手作業の研磨処理を施す「スムースウェルディング」を用いることで軽量性と強度を両立。
  • 前後スルーアクスル&油圧ディスクブレーキ 車体とホイールを正確に、より強固に固定するスルーアクスルを採用し、ディスクブレーキの性能を最大限に発揮。天候に左右されづらく安定したブレーキングが快適なグラベルライドに貢献。
  • チューブレスレディ対応ホイール よりしなやかで軽い走りのチューブレスタイヤに対応するホイールを標準装備。

ガベル

NESTO ( ネスト ) グラベルロード GAVEL ( ガベル ) マットサンドベージュ/マットダークグレーグラデーション
NESTO ( ネスト ) グラベルロード GAVEL ( ガベル ) マットサンドベージュ/マットダークグレーグラデーション

特徴

オンロードもオフロードも快適かつスムースに駆け抜ける正統派グラベルロード。グラベルロードバイクやキャンプツーリングに興味を持った方の最初の一台として最適。フレームに4箇所、フォークに2箇所のボトルケージ台座を装備し、高い積載性がさまざまなスタイルのツーリングライドに対応。シートステーとチェーンステーを縦方向にしならせることで柔軟に路面状況に追従する振動吸収機構FLEXOR(フレクサー)を搭載し、振動吸収性と快適性に優れる。

キングガベル

NESTO ( ネスト ) グラベルロード KING GAVEL ( キングガベル ) プラチナ シルバー / ブラック グラデーション
NESTO ( ネスト ) グラベルロード KING GAVEL ( キングガベル ) プラチナ シルバー / ブラック グラデーション

KING GAVEL オンロードもオフロードも快適かつスムースに駆け抜ける正統派グラベルロード。

  • GRX を搭載したハイエンド仕様 KING GAVEL はグラベル用コンポーネント「SHIMANO GRX」を搭載したGAVEL のハイエンドモデル。油圧ディスクブレーキや1×11S の変速システムを搭載し、よりグラベルに適した道を選ばない一台へと進化を果たしている。
  • アウトドアギアを意識したデザイン KING GAVEL を彩る「プラチナシルバー/ ブラックグラデーション」は、ツヤ感をもたせた高級感ある色合いとなっている。モノとしての魅力に溢れた色合いはアウトドアシーンにおいても溶け込みながら失わない存在感を秘めている。

会社概要

  • 社名:ホダカ株式会社 HODAKA CORPORATION(英名)
  • 1972年7月18日
  • 役員:代表取締役社長 堀田 宗男
  • 住所:〒343-8520 埼玉県越谷市流通団地1-1-9
  • 事業内容:自転車の開発・輸入・販売 自転車関連用品の開発・輸入・販売
  • 取扱ブランド:・marukin 『マルキン』 ・KhodaaBloom 『コーダーブルーム』 ・NESTO 『ネスト』 ・THIRDBIKES 『サードバイクス』 ・P&P COMPONENTS 『P&P コンポーネンツ』 ・BANANAWORKS 『バナナワークス』
  • URL:http://hodaka-bicycles.jp

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